2004年11月 奥の細道を歩いてみる旅

11月4日

5:40 東京駅に到着。この時間に付くには地元を始発で出ないとならない。さすがに眠い。 乗車する列車は「やまびこ41号」盛岡行きである。座席は10号車12番C席。A~Eの席があるE2系1000番台の車両なので、C席は通路側ということ になる。前日に確認したのだが、ほとんど埋まっており、このような座席にならざるを得なかった。
自由席がガラガラならそちらに行き、万が一自由席まで埋まっている場合にも座席だけは確保しておきたいということで指定席を取っておいた。

6:00 東海道のホームにいる500系車両の「のぞみ1号」が博多に向けて出発する。相変わらず東海道新幹線は混雑している。9時前に大阪につけるのだから、混ん でいても当たり前か。

6:04 E2系1000番台「やまびこ41号」は盛岡に向けて出発する。こちらの自由席はガラガラである。東京~仙台間それなりに混みそうな気がするのだが・・・ と思っていたら、大宮で大量に乗ってきた。

8:16 目的の古川に到着する。ここまでのきっぷは記念に頂戴し(無効印を押してもらう)、ここからはゾーン券で移動することになる。
目的地の鳴子温泉に行くには9:42の新庄行きに乗ればいいわけだが、ただ待つのはつまらない。ということで一旦小牛田に行き、そこから折り返しの列車で 鳴子温泉に行くことにする。古川から小牛田はそれほど離れていないので12,3分で着いてしまう。

小牛田で待つ間に朝食をと思ったのだが、やはりというかなんというか小牛田駅周辺にファーストフード、駅そば、NEWDAYS等の売店は見当たらない。時 刻表に「弁」の字さえない駅なので想像はしていたが・・・
駅から少し行った所にコンビニを発見し、豚まんとおにぎりを購入。

9:30過ぎ、鳴子温泉経由新庄行きは、他の列車の遅れを待って小牛田を出発する。列車番号は1727D。DはDieselのDである。ちなみに電車だと 最後にM(Motorだとおもう)がつき、寝台列車等の客車列車には記号が無い。でも、時刻表を見ていたらFなんて記号がある(エアポート成田だった が)・・・なんだろう?

10:30前、鳴子温泉駅に到着。結構な人が下車する。自分も下車する。ついでに途中下車印をもらう。少し雨が降っている。
ここから鳴子峡まではバスで行く。鳴子峡鳴子口まではバスで行くとおよそ10分。鳴子峡にはこの鳴子口と中山平口の2つがある。

鳴子口から鳴子峡を歩く。鳴子口から中山平口まで歩くとおよそ1時間、ひたすら歩く。

足が痛くなってきたところで中山平口に到着。12時を過ぎていた。12:29のバスで日本こけし館まで行く。しばらくこけしを見た後、そのまま徒歩で尿前 の関へ。ちなみに「しとまえのせき」と読む。奥のほそ道で芭蕉が通るのに苦労した関所とされている。ここで芭蕉の句をひとつ

蚤虱馬の尿する枕元
のみしらみ うまのしとする まくらもと

この辺りでは最も歴史の深い句が、この芭蕉の句だという。旅館としてはあまり表に出したくないような句なのではないだろうか。そういえば小牛田駅のスタン プにはこの句が書いてあった。

尿前の関から駅までひたすら歩く。およそ30分。ちょっと疲れてきた。駅前の足湯で休憩。しばらく休んだ後、近くにある温泉神社に行ってみる。誰もいな かった。

15時過ぎ、今日泊まる予定の「鳴子パールホテル」へ。名前はホテルとあるが、和室の旅館である。入っ てベルを鳴らすが、誰も出てこない。しばらくしてオーナーらしき人が出てきた。ちょっと変わった人というのが第一印象だ。部屋は最上階の1室。眺めがとて もよい。ホテルの温泉に入る前に一眠りすると、辺りが暗くなっていた。

温泉であったまった後、夕食。食事は部屋でいただいた。なお、お酒はオプション。 もう一度温泉に入って、寝る。

11月5日

7:30起床。電話が鳴ったので出ると、朝食の準備ができたとの連絡。早速1階の広間に下りて朝食。
しばし休憩の後、9時半過ぎにホテルを出る。駅までおよそ15分、やはり遠い。

新庄行きの列車が出るのは10:40なので、まだ時間がある。駅の近くにある足湯につかる(前日とは違う場所)。ちょっとどころでなく熱い。水でうめて やっと足を入れることができた。

駅周辺を散策。お土産屋を物色するが、めぼしいものも無いので何も買わず。 道祖神の置物はちょっと魅かれるものがあったのだが(なんと女性のシンボルまであった。アレは男性のシンボルしかないと思っていた)、さすがに買って帰る わけにも行かず、やめておいた。

10:40 新庄行きの列車は鳴子温泉駅を出発。2両編成のディーゼル車はそれなりの乗車率で駅を後にしたが、次の中山平温泉駅で結構降りてしまった。実は鳴子峡に行 く場合、鳴子温泉よりこの中山平温泉駅の方が近いのである(自分も行ってはじめて知ったのだが・・・)

列車はさらに進み11:42 新庄駅に到着。途中下車印をもらってから11:56発 つばさ114号東京行きに乗車。周遊きっぷなら自由席に乗ることができる。これほど便利なものはないと思うのだが、どういうわけか使ってる人を見かけたこ とはない。青春18きっぷはよく見かけたのだが・・・

出発する前に買った仙台・山形の観光案内の本によると天童駅前に将棋の資料館があると書いてある。今日の宿泊は山形を予定しているが、そのまま行っても早 すぎるので寄ってみることにする。12:29 天童駅着。駅前のポストには将棋の町らしく将棋の駒が。 # ちなみに松本は松本城、弘前はりんご、秋田は竿灯だった。いろいろあるものだ

資料館は駅前というより駅にくっついていた。30分ほど将棋の駒を見る。将棋のルーツ、駒の作り方、いろいろ展示してあった。

適当に見終わって列車に乗・・・ろうと思ったわけだが、次の列車までかな~り時間が空いている。そういえば次の列車が何時だかなんて考えずに将棋の駒を見 てたからなぁ・・・ 仕方ないので駅にある食堂で昼食をとる。牛丼を食べたのだが、安い割にはうまかった。 いまさら気づいたが、駅にはこんなことが書いてある「Love me Tendo」。なんというか・・・なんとも言えない・・・

山形方面行きの列車はまだこないので、新庄行きの普通列車に乗る。13:51の列車であればさくらんぼ東根まで行って戻ってきても、山形に着くのは同じ時 間になる。

14:02 さくらんぼ東根駅に到着。着いたからと言って特に何かやるわけではない。とりあえず途中下車印をもらって駅スタンプを押して、駅の写真を撮る。ふと見ると 「かにさわ」と書いてある駅名標がおいてある。昔の駅名だろうか・・・よくわからなかったので写真だけ撮ったわけだが、後で調べてみると昔の駅名と言うわけではなく、山形新幹線の新庄延伸に伴い「蟹沢駅」を廃止して 「さくらんぼ東根駅」を新設したらしい。 # 蟹沢駅の写真はぐぐれば出てくるわけだが、無人駅。

14:18 つばさ118号でさくらんぼ東根を後にする。喫煙の自由席に何とか座れた。喫煙と言う割にはタバコ臭さはなかった。排煙機能が優れているのか、あるいは自 分が鈍感なのかもしれないが。 14:34 山形に到着。ここでも途中下車印をいただく。

山形駅にはJR(というか日本テレコム)の無線LAN APがある。詳しい場所を調べてきたわけではないのだが、おそらく待合室だろうと考え行ってみるとやはり「モバイルポイント」と書かれたシールがあった。 メール確認などをして時を過ごす。

今日乗る最後の列車は左沢線。読み方がわかる人は通か鉄ちゃんか地元の人だろう。これは「あてらざわ」と読む左に沢であてらざわ、難しい読み方だ。ちなみ に愛称は「フルーツライン左沢線」。

15:20過ぎ、ホームに行くとすでに列車は待っていて、乗客もそれなりに乗っていた。時間が時間なので高校生が多い。15:36 山形を出発。ロングシートなのであまり外を見ることができない。途中の寒河江でかなりの人が降りる。沿線では主要な都市らしい。

16:17 終点の左沢に到着。終点なのでここから先に線路はない。駅舎は比較的新しくこぎれいな駅だった。地方の駅にはありがちだが、観光案内所が併設されていた。

まだ16時台だというのに辺りが暗くなってきた。秋だと思っていたが、もはや冬が近づきつつあると感じる一瞬だった。

16:37の列車で山形に戻り、予約をしたホテルに行く。夕食はホテルの下にある飲み屋で済ませた。

11月6日

8:00ごろ起床し、朝食の後ホテルを出る。重い荷物を駅前のロッカーに放り込んで9:36 仙山線 仙台行きに乗車。目的地は山寺である。うまい具合に窓側の座席を取ることができたが、乗車時間はおよそ15分。山寺は結構近い。

反対側のクロスシート(向かいではない)に女子大生とも女子高生とも思える2人組みがいたのだが、ちょっとうるさかった。うるさいだけなら仕方ないが、余 計なことをしゃべりすぎだ。駅で降りる際に目があったのだが、そのあともう一人と
「似てるかもー」
とか言っていた。私と目が合った直後だったので私のことだろう。
誰に似ているか問い詰めてみるべきだったか

9:58 山寺に到着。さすがにそれなりの人が降りる。途中下車印をもらっていたらなかなか見つからないみたいで、結構時間がかかってしまった。

山寺への道は案内がそこらじゅうにあるので、迷うことはない。
ひたすら歩いて、もっとも高い場所まで登ったときには汗だくであった。

さて、山寺と言えば奥の細道 芭蕉の句である。
閑さや 巌にしみ入 蝉の声
しずけさや いわにしみいる せみのこえ

ここに来るまでは意図していなかったわけだが、奥の細道を(めちゃくちゃな順序ではあるが)たどっている。ならばあとは松島に行くべきだろう。
そんなわけで午後は松島に行くことにする。仙台方面に行くなら、ついでで申し訳ないが利府にも寄ってみよう。

いったん山形に戻り(実は意図してなかったのだが)、駅弁(牛肉弁当)を購入。仙山線の中で食べたのだが、困ったことに山形を発車する前に食べ終えてし まった・・・

12:48発の快速仙台行きに乗っておよそ1時間、電車は仙台に到着。仙台は1月に青春18きっぷで訪れて以来である。あのときの滞在時間はおよそ1時間 だったわけだが、今回も似たような感じである。

いったんあおば通り駅に行き、途中下車印をもらい仙台に戻る。戻ってくるころには丁度下りの東北本線の発車時刻になる・・・と思ったが、まだ時間が合った ので少し駅の周りを歩く。

14:43発の一関行きに乗り、岩切まで。数分の接続で利府行きの電車に乗り、利府まで行く。利府の近くは東北新幹線の関連施設があると記憶していたのだ が、やはりそのとおりで、新利府~利府間でさまざまな新幹線を見ることができた。STAR21?も見えた。

折り返しの電車で岩切に戻り、そのまま松島方面へ。15:44 松島駅に到着。途中下車印をもらい駅を後にする。

実際の松島海岸までは駅からおよそ1.5kmほど。20分ほどかかった。途中のお土産屋でどこでもドラえもん 仙台限定版を購入。

しばらく松島海岸を歩く。松島の芭蕉の句といえば

松島や ああ松島や 松島や

だったと思うが、ここから海を眺めているとその気持ちがわからないでもない。

松島海岸駅から仙石線に乗り仙台へ。幸い松島海岸駅から座ることができたのだが、隣に座っていたおばさんに「今日何かあったんですか?」と聞かれる。乗っ てくる人数がいつもより多いと言うのである。 休日と言うこともあって人が多かっただけだろう。

仙台に着いたら辺りは暗くなっていた。このままどこかのホテルに泊まりたいのだが、あいにく大半の荷物は山形駅のロッカーだ。仕方ないので山形まで戻るこ とに。

ただ戻るのではつまらないので、仙山線の途中駅である愛子駅に寄ってみることに。読み方は書くまでも無いわけだが「あやし」である。知ってるよね。知らな いって?

17:34発の愛子行きに乗る。この電車で終点愛子まで行き、そこから先は後から来る快速に乗る予定である。18:00 愛子駅に到着。この電車の終点なのだが、いまだに女子高生高女子大生だかわからない集団が酒盛りしている。終点であることはわかっているのだろうから、わ ざわざ終点ですよと伝えることもないだろうから放っておく。

さて、途中下車印をと思ったら、なんということか、窓口は営業時間外と書いてある。多分カーテンの閉まっている窓をたたけば人が出てくるとは思われるが、 さすがにそれは遠慮したい。「愛子」の途中下車印はあきらめざるを得なかった。代わりと言ってはなんだが、この駅限定と思われるキーホルダー「愛子の夢」 を購入。これはローマ字で「AIKO NO YUME」と書いてある。

18:12 山形行きの快速列車が、今日乗る最後の電車になる。この電車であれば東京行きの新幹線に間に合う気もするが、帰りたいという気が起きないので、今日は山形 に泊まることにする。19:13 山形に到着。

泊まるホテルを決めていなかったので、山形駅の待合室でノートPCを開き宿探し。この待合室はモバイルポイントのAPがあるため無線LANが使えるのが便 利だ。
向かいに座っている女の子二人がよくわからない会話をしている
A:「何でそこの消火器は赤じゃなくて銀色なのかな」
B:「21世紀になったからだよ」
・・・意味不明だ。ではなぜポストは赤いままなのかと聞いてみたくもなるのだが、変なおじさんと思われても困るので止めておく。ちなみにポストが赤いのは シャア(以下略)

結局駅から徒歩5分ほどのホテルにする。「旅の窓口」の予約連絡が入る前にホテルに着いてしまい、従業員を困らせたというのは秘密である(しかも2日連 続)。
夕食はすぐ近くのダイエーの駅弁販売で売っていた「たらば蟹&サーモン鮨」にした。
後で調べてみると、この弁当は新千歳空港で売っている弁当ということなので、分類的には「駅弁」ではなく「空弁」だろう。
まあ、美味しいのでどちらでもかまわないのだが。

たまった洗濯物を洗濯機に入れて、すべて乾いたときには午前2時になっていた。NHKは24時間の特別番組を放送していた。

11月7日

7時過ぎ起床。前日のうちに買っておいた朝食を食べ、ホテルをチェックアウト。今日は9:38発の米沢行きに乗り、米沢周辺を観光し、福島を経て東京に戻 る予定。この行程だと13:13に米沢を出る福島行きの普通列車に乗ることができる。

予定通り9:38発 米沢行きに乗車。高畠駅あたりだと記憶しているのだが、「SWING GIRLS」の文字が目立つようになった。一つ前の赤湯駅でSWING GIRLSといっぱいに書かれた列車も見かけた(山形鉄道だったらしい)。この地方はSwing Girlsのロケ地だったのだなと気づく。

10:28 米沢に到着する。行って見ようと思った場所は二つほど。ひとつは「東光の酒蔵 酒造資料館」、もうひとつは「米澤織物歴史資料館」。残念ながら時間の都合で東光の酒蔵しか見ることができなかった。

東光の酒蔵までは徒歩でおよそ20分。駅の観光案内所でもらった地図を頼りに進む。到着したときは丁度観光バスご一行様がいらしていたので騒がしかった。 できれば静かなほうが好きだが、仕方ない。入館料は300円だったかな。そして、酒蔵というだけあって、お酒の試飲ができる。おいてあったお酒を飲む。お いしい。

一通り見終わった後、販売コーナーがあった。ここでもさまざまなお酒が試飲ができる。「東光」という純米吟醸の有料試飲を1杯いただく。お釣りが無いよう に払ったのにおつりを渡してきたから「丁度渡したよ~」と言ったら、お礼にお猪口いっぱいまで注いでくれた。人間正直が一番だ。

ほかにもいくつか試飲させていただいて、特に気になった「梅こはく」という日本酒ベースの梅酒とお菓子を送ってもらうことにした。住所を書くと「○○大学 (農業系に強い大学。あえて名は伏せる)の近所ですね」という。ちょっとびっくり。でも、よく考えたら農業系の大学だから付き合いがあっても当然か。

酔いを醒ましつつ駅に向かって歩く。駅で米沢牛の牛丼を食べた後、ホームに向かう。
福島行きは13:13発なのだが、どうやらほかの列車が遅れているらしく発車は5分ほど遅れた。

米沢~福島間を通るのは初めてである。昔はスイッチバックの連続だったと言うが、列車の中からそれらを見ることは難しい。先頭から外を眺めると、あたりは ススキの穂が輝いていた。

途中の峠駅でのアナウンス
「峠、とうげ~。力餅をお買いの方はお急ぎください」
峠駅は「峠の力餅」で有名である。ひとつ購入。

14時すぎ、列車は遅れを取り戻すことも無く福島に到着。ここから先は特に考えていなかったので、そのまま東京に戻ることにする。
「つばさ」の指定乗車券を購入し、東京へ。


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